未来の男前を輩出するための専門学校「学校法人島根男前学院 隠岐オトコ塾」

未来の男前を輩出するための専門学校「学校法人島根男前学院 隠岐オトコ塾」開校!

少子高齢化対策の一環として制定された法案「男前育成条例183条」に基づいた学校法人が2020年4月より開校される。第一期生の募集人員はわずか7名と少数精鋭で教育する体制がしかれている。

当校の校訓は

「見栄層・見栄内・義理・義理・義理*1)

と、男心をくすぐる教育方針に則ったものとなっている。

先日、朝鮮半島での第3回南北首脳会談によって板門店宣言が北朝鮮・韓国の両首脳により発表されたばかりであるが、しかし未だ竹島問題を抱えている隠岐にとって挑発的な時事に発展しないか地域住民の不安感も大きい。

しかし、7名の定員に関わらず、入学希望者はなんと2名。入学試験が登別温泉にある「クマ牧場」にて、観光用のヒグマと4日間過ごすという、生命の危険すら伴うものであるためではないかと一部の専門家は話している。しかし、フランス外人部隊にいた経歴を持つ場合はその試験を一部免除され、2次試験の琵琶湖遠泳横断に進むことが出来る(5年の契約期間を満了しフランス国籍を取得している場合は対象外)。

ここで大きな波紋を呼んでいるのは、校長にあたる「塾長」の公募に際し、応募がなんと3,966,511名もあったことである。これは横浜市の人口よりも多いことになる。

これは募集要項に「十八歳以上学歴不問。長髪不可。以上を求む」とだけ書かれていたことが、このような事態につながったのではないかとの声も多い。

これに対し学校側は「実はこれは印字の際の誤植であり、本来は「獣発災異常が暮木婦紋蝶発 深い情を求む」というものであり、『暮木婦紋蝶という北海道にしか生息しない蝶 = 絶滅の危機に瀕しているもの』という、男気の分かる人間なら理解できる熱き魂を持つ人材を求むという隠語であったのだが、「ジュウハッサイイジョウガクレキフモンチョウハツフカイジョウヲモトム」という文面を、印刷会社による漢字への変換ミスである」と発表。

これにより、審査に一定の基準が設けられ、北海道にて暮木婦紋蝶を生きたまま捕獲するという過酷なサバイバルテストが敢行されることとなった。

このような後付け的な試験の実施について北海道自然愛護協会は、「これにより多くの人が蝶に関心をもっていただけるのはありがたい」と、すでに95万セットの「暮木婦紋蝶入浴セット」を発注している。しかし先日、暮木婦紋蝶が実は18年前に絶滅している可能性があるとの報道があったのである。

これにより、試験は中止となり、北海道行きの航空チケットも多くが払い戻しとなり、大手航空会社は臨時CMを流しているが、対応が追いついていない状況である。

明日、代替試験として、筆記試験が行われる。内容は「男気」を問うものとされている。

しかし応募者が多いくらいで募集要項が間違いであったとの事実を捏造し、しかも責任を依頼先の印刷会社に押し付ける学校に、果たして「男気」はあるのだろうか*2)

 

注釈

1 声に出して読んでみよう
2 そしてこれは短編小説なのである

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