調子が『最悪』か『最高』か
- 二流は調子の良いときを基準にする。
- 一流は調子の悪いときを基準にする。
自分が野球選手としては二流以下だった理由がこの差にあったと認識している。
「調子が良ければ140km/h台後半を投げます、ときには150km/hも出ます、三振取れます」 じゃダメで「調子悪くても140km/hはコンスタントに出ます、打たれても3点までです、四球は出しません」が一流。
当時はその差による違いが分からなかった。でも分かったから辞めることを決意した。
もはや調子のいい日などなかった
自分は調子が良ければ140km/h後半(最速151km/h)が出ることがあったが、そうそう都合よく調子の良い日が大事な試合とタイミングが合うことはない。調子が悪くてもなんとか調子の良い日の状態にしたい、と力んで投げる日が祟り、ついには肘を壊してしまう。
そして肘が折れていた最後の2年間は、折れていても調子のいいときは140km/h台で投げれていた。しかし連投が出来ない。中4日もらっても調子がいい日が毎回やってくるわけではない。
調子が悪いと130km/h台前半しか出ない、コントロールが定まらずストライクすら取れない、変化球も早い変化のものは投げられない、と散々だった。
肘が折れる前のピーク期のパフォーマンスを知っているからこそ歯がゆかったが、引退前の最後の半年はもはや調子のいい日など来なかった。
野球から得られた教訓
真剣にプレーしていればこそ調子の波はシビアに感じる。そして調子のいい日よりも悪い日の方が多いように思えてくる。調子の悪い日でも平均以上でなければ一流にはなれないと悟ったから辞めることができた。
野球から得られた教訓。その教訓を得るのに何年かかったことか。