2020年を振り返って

もう年を越してしまったので、今更去年のことを振り返るなんて少し遅い気もするが、1年という比較的長い期間をまとめて振り返るなんてことは今までしてこなかったので、いい機会かもしれないと思って取り組んでみたい。

変更の年だった

2020年は本当に多くのことを変更した。変更をしてみて、結局元の方法に戻した、というものもあるが、結果的には多くが変更された。大きな出来事としては以下の3つだけ書いてみたい。他にもいっぱいあるが、多分興味をそそるような内容ではないので、ここに書くのは3つだけにしておく。

  • 仕事の全面リモート化
  • 両目の手術
  • 食事、栄養摂取方法の見直し

2020年は新型コロナウイルス(COVID-19)の年だった。本当は東京オリンピックの年になるはずだったのだが、今となってはそんなことは多くの人は普段は忘れてしまっているであろうくらい、パンデミックによる社会的・経済的・医療的被害は大きかった。東京オリンピックはどうなるのだろうか、なんてことを心配していられないくらい、パンデミックの脅威は広範囲に渡って様々な影響を及ぼしている。仕事のリモート化に繋がったのもパンデミックの影響である。

ビデオミーティングが普及

当初は私もオンラインでのミーティングには否定的だった。複数人でのビデオミーティングというものの経験が少なかったため、コミュニケーションが円滑にいくとは思えなかった。それは私だけでなく、チームのメンバーの多くも同じ感覚を持っていた。なので、今回のパンデミックがなければ、今もビデオミーティングに対しては否定的だったかもしれない。しかし、今はビデオミーティングのコツを掴んだこともあり、メリットも多くあることを理解している。

そこに到るまでは試行錯誤があった。トラブルもあった。指導しているチーム内でトラブルもあった。顔が見えないことで、コミュニケーションの情報量が減り、意思疎通が取りにくくなったことが原因のトラブルが大半であるが、そもそもミーティングではコミュニケーションが最も重要であるから、それはかなり致命的である。

Zoomで60人と同時にミーティングを行う、なんてことを2ヶ月ほど行ったことで、かなり多くのことを学んだ。全画面表示にしても、同時には全員の顔が見えない。いや、そもそも60人もいると、カメラをオフにしているか、顔を隠している、という人が3分の1程度いる。これに関しては、「顔を見せるように」と指示するべきか迷ったが、結局、指示はせずに、「顔を見せないことで表情から与えられるノンバーバルなコミュニケーション上の提供できる情報量が減り、理解に齟齬が生まれ、チームでのアウトプットの水準が落ちて不利になる」と問題点を伝えることで、各自の判断に任せた。それでも顔を見せない人が2割程度はいた。

直接対面で行う会議室でのミーティングでも、マスクをせざるを得ないのだから、マスクをせず顔をちゃんとカメラに映して高画質で行えば、ビデオミーティングの方に利があるかもしれないが、今のところそれはあんまりなさそうである。

網膜剥離の手術はグロい

1ヶ月空けて両目をそれぞれ手術した。術式は、バックリング法。眼球を外側からシリコンバンドを縫い付けて潰して、剥がれた網膜を復位させる手術である。網膜剥離は初期は全く自覚症状がない。痛みもない。自覚症状が出たときは末期である。

まずは右目に『光視症』という、目を閉じた時に流れ星のような光がスーッと走る症状が1月くらいからたまに現れるようになり、「疲れているのかな?」くらいで、あまり気にしていなかった。4月くらいから右目の視界の左上に水が張ったような視界不良が発生し、変だなと思ったが、それに関しても最初は「目ヤニかな?」と目をこすったりしていたが、全然取れないので、病院での診察で網膜剥離と告げられ、即手術が必要であると、言われ青ざめた。

そしてそこから相当調べたが、網膜剥離の手術はやり直しが多いということである。そして執刀医の技術に大きく左右される手術であり、経験による差が大きいとのこと。理由は、バックリング 法という手術は眼科の中では最高難度なので、それよりも手術レベルの低い硝子体手術を選択する医師が増え、そして日本国内では、どんどんバックリング 法の症例が減っている、ということである。これには高齢化も関係している。

硝子体を抜く硝子体手術では、経年に伴い白内障などの合併症のリスクが高い。それに対してバックリング法は硝子体を温存できるので、若い人の網膜剥離に対して選択される。高齢者では白内障になる可能性も高いので、どうせなら硝子体と白内障を一緒にやっちまおう、ということで、高齢者の網膜剥離では硝子体手術が選択されやすい、ということもある。ということで年々全国的にバックリング法が減ってきている。しかし、本来ならバックリング法を用いるべき患者にまで硝子体手術が選択されてしまっているのは、医者の経験不足であり、悪循環を引き起こしている。医師の経験不足で技術が足りないせいで難度の高いバックリング法よりも硝子体を選択してしまう。そしてバックリング法の経験が増えていかない。

目の中に何かが入ってくるのはキツイ。気持ち悪さがある。手術は右目が1時間、左目は2時間弱だった。執刀医は日本で一番経験のある有名な眼科医の先生にお願いしたので、手術は無事成功。今も私の両目にはシリコンが縫い付けられている。

そしてこの出来事で私の考えはかなり変わった。元気なうちにやりたいことをやろう。仕事仕事と「やらなければならないこと」ばかりを勝手に増やして、「本当にやりたいこと」を先延ばしにせずに、自分の人生を生きようと。いつまでも俺の体は何不自由なく動き続けてくれるわけではない。いつかこの体もダメになっていく日が来る。

そして、今も健康っちゃ健康だが、もっとパワフルな体にバージョンアップしようと、食事・栄養・運動を見直すことにした。

それでも栄養は足りていなかった

自分で言っちゃなんだが、食事にはかなり気を使っていたつもりだった。糖質を摂らない生活はもう10年ほどになる。ここ2年は動物性タンパク質すらも摂らず、植物性タンパク質で摂取していた。そしてサプリメントでもビタミン・ミネラルは補っていた。1日1食という食生活で、体脂肪率も10〜12%を維持していた。体型は基本的には20歳のときから変わっていない。

しかし、それでもさらに栄養学を漁った。調べに調べ尽くした。そしてついにオーソモレキュラーという栄養学に行き着いた。そこで知ったことは、今まで私の摂取していた栄養では絶対量が全然不足していた、ということである。

そしてオーソモレキュラーの本を読み漁って、自分自身の栄養補給のサプリメントを刷新した。そして血液検査を受けたが、やはりタンパク質とミネラル(マグネシウム、鉄、亜鉛)が足りていなかった。これは2年間のベジタリアン食の悪影響である。コルステロール値は、40歳男性にしては低すぎるということであった。ビタミンDも足りていなかった。

あんなに気をつけていたはずの食事だったのに、それでも足りていなかったである。だとしたら世間一般の人たちはもっと大幅に足りていない、ということになる。このことを知れたのは大きい。

私は自分が食べたものを全てノートに記録している。なので、体調の変化と食事内容を比較することができる。そして脂肪とタンパク質の摂取量も管理している。更には、基本的に毎日の食事の8割は同じもので固定するスタイルである。その方が管理しやすいのと同時に、体調変化の原因を捉えやすい。糖質は基本的に摂取しない。外食もほとんどしない。

50歳に向けて

2020年で、ついに私も40歳になった。加齢はどうしようもない。しかし加齢と老化は同じ意味ではない。老化のメカニズムはまだまだ未知のことが多く、ここ最近の熱いテーマでもある。いかに老化を遅らせることができるか、について興味が湧いた2020年。そして実際に抗老化というキーワードで40歳代は乗り越えたいと思う。若い時にはできなかった新しい挑戦でもある。

最近体の調子が良いと感じていたので、その実感が本物か試してみたくなって、先日、1年ぶりにボールを投げてきた。野球の練習に交ぜてもらった。いきなり投げてみたが、124km/hだった。ウォーミングアップもそこそこ、ボールを触るのも1年ぶり、その1年前ですら、その前2年は投げていなかった。そもそも日常的にボールを投げていたのは草野球チームに入っていたことがある26歳までなので、それからもう15年以上も経っている。それでも全然バテなかった。走ることもできたし、動けていた。ちゃんと時間をかけて調整すれば、140km/hくらいにまでは戻ると思う。いやこれは、速球が投げたいというわけではなくて、体をハイパフォーマンスな状態にしておきたい、ということで、球速はそのパフォーマンス具合を測る指標として用いる、ということである。

何を食べているのか、どんなサプリメントを飲んでいるのか、についてもまた機会があれば紹介してみたい。どんな血液検査をして、それらの数値を改善するには何を摂取すれば良いのか、など、何か役に立つ情報も併せて紹介したいと思う。

あ、要望があればね。

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